京都のホテル、コロナ後の観光客回復で深刻な人手不足に直面

読売新聞
京都市右京区の渡月橋とその周辺は11月3日、紅葉を楽しむ外国人観光客らでにぎわった。

【京都】秋の観光シーズンを迎える京都では、ホテルや宿泊施設が深刻な人手不足に直面している。 新型コロナウイルス感染症収束後も訪日外国人観光客は増加を続けており、京都市内のホテルの客室占有率は9割近くに達すると予想されている。 しかし、市内ではホテルの新規開業が相次ぎ、慢性的な人手不足により労働者の獲得競争は激化しており、宿泊施設が十分な労働者を雇用することが困難になっている。

団体予約キャンセル

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11月上旬の3連休初日の11月3日、京都・嵐山の渡月橋は観光客で賑わった。

それにもかかわらず、ホテルの担当者の表情は明るくなかった。 「従業員を採用しようとしても、候補者が足りません。 既存従業員の労働時間を増やすことでなんとか経営を続けている」とホテル担当者は語る。 ホテルはレストランでの求人を補充できず、パンデミックで客が減ったために従業員を一時解雇した。 代表者によると、ホテルは電話アプリを通じて短期の臨時従業員を雇用することで人手不足を補っているが、大人数の宿泊客の予約をキャンセルせざるを得ない場合もあるという。

江戸時代(1603年~1867年)から営業している京都市中京区の京都旅館綿善は、コロナ禍で収容人数を半分に減らした。 現在、学生の修学旅行などで宿泊需要は改善したが、旅館は依然として定員の半分で営業している。

旅館女将の小野雅代さん(39)は「人手不足だからといって、おもてなしの質を落とすわけにはいかない。 従業員の労働環境も保護しなければなりません。

京都市観光協会によると、昨年京都を訪れた観光客は約4361万人。 紅葉シーズンの11月は観光客数が約468万人と最も多く、ホテルの客室稼働率は80.2%と3年ぶりに8割を超えた。 今年は多くの外国人観光客がホテルに宿泊したことを考慮すると、その割合は今年11月には89.2%に達し、コロナ禍前と同じ水準に達すると予想されている。

京都ならではの

ホテルの人手不足は全国的な問題です。 内務通信省の労働力調査によると、2022年のホテル業界で働く人の数は53万人で、2019年のパンデミック前と比べて12万人減少した。

市観光協会は6月、京都市内の宿泊施設など152事業者を対象に調査を実施。 その結果によると、調査対象者の70%が人手不足だと回答した。 業種別では、接客業の回答者の46%が労働力不足に直面していると回答した。 昼夜を問わず働く必要や賃金などの労働条件から、この業界で働くことを避ける人も多いようだ。 これに京都特有の理由も加わります。

京都市によると、市内のホテル・宿泊施設は650軒と、この6年間で100軒増加した。 最近は外資系の大型ホテルや高級ホテルが多数オープンし、労働者の獲得を争っている。

京都では宿泊する観光客が多いことも影響している。 ホテルグループは労働力不足に対処するために2年前にセルフチェックインキオスクを導入した。 しかし、機械の使用はやめ、現在は受付スタッフがチェックインなどの業務を行っている。 同ホテルグループの担当者は「ホテルのフロントに人がいないと、宿泊客に観光やレストランの案内ができない」と話す。

採用助成金

ホテルの人手不足に対処するため、市観光協会は10月、ホテルやホスピタリティ施設がインターネット上で求人広告を掲載できるよう、最大5万円を支給する補助金制度を開始した。 同協会ではホテル業界で働く魅力を伝える動画の制作も予定している。

藤山 光男 株式会社日本総合研究所研究員観光経済に詳しい同氏は「日本を旅行目的地として目指す国や自治体は、宿泊施設の安全確保のため長期的な支援が必要だ。 そして鉄道員たち。 宿泊施設は情報技術等を活用して業務の効率化に努める必要がある。

Chinen Kazuki

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