[東京 8月29日 ロイター] – 世界第3位の経済大国が長年の大規模緩和を経て金融指標の正常化に近づくなか、日本の金融規制当局は中央銀行政策が地方銀行に与える影響を注意深く監視することになる。
金融庁(FSA)は火曜日に発表した年次政策見通しの中で、「金融市場や顧客状況の潜在的な変化が地方銀行の収益や健全性にどのような影響を与えるかを注視していく」と述べた。
日銀は先月、イールドカーブ・コントロール(YCC)プログラムを変更し、金利上昇をより柔軟に行えるようにした。この措置は表向きは緩和維持を意図したものだが、市場では数十年にわたる景気刺激策の解体の前兆とみなされている。
金利の上昇により、日本の銀行が保有する国内債券の含み損が増加する可能性があるが、これらの損失は融資事業の純金利マージンの増加によって相殺される可能性がある。
大手銀行は利回りの向上を見込んで債券ポートフォリオのデュレーションを短縮しているが、アナリストらは、一部の中小地方銀行にはそのような柔軟性がないと指摘する。
金融庁は政策見通しの中で、潜在的な金融経済情勢の変化に対応するため「地方銀行が事前に必要な措置を講じるよう促す」としている。
毎年作成される政策見通しは、銀行やその他の金融会社に対する金融庁の監督と方向性のガイドラインを設定します。 今後の法改正についてもまとめています。
リポートは山崎真紀子。 編集:サム・ホームズ
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