[ロイター] – アムジェンと日本のソフトバンクの支援を受けるニューモラ・セラピューティクスは、株価の回復から利益を得ようとして、米国でのIPOで最大27億4000万ドルの評価額を求めている。
申請書によると、脳疾患の治療薬を開発するニューモラは1470万株を1株あたり16ドルから18ドルの価格で売り出しており、フォーク最高額で2億6480万ドルを調達する可能性がある。
マサチューセッツ州ウォータータウンに本拠を置くニューモラの発表は、食料品配達サービスのインスタカート、ソフトバンクのチップ設計会社アーム、マーケティングオートメーション会社クラビヨがIPOの準備を進めている最中に行われ、市場の雪解けを示唆している。
IPO市場は過去2年間凍結されてきたが、その一因は、価格上昇を抑制するための連邦準備理事会の利上げキャンペーンにより景気後退への懸念が高まり、新規銘柄に対する投資家の意欲が減退したためである。
ハーグリーブス・ランズダウンの財務・市場責任者、スザンナ・ストリーター氏は「IPOはタイミングがすべてであり、ソフトバンクは明らかに市況の改善を待っている」と述べた。
「しかし、世界経済の課題が続く中、ヘルスケアなどのディフェンシブセクターへの需要も再び高まっているようだ」とストリーター氏は付け加えた。
ニューモラは7月、大うつ病性障害を治療する主力治験薬の米国における3つの後期臨床試験のうちの最初の試験を第3四半期に開始する予定であると発表した。
2回目の試験は米国、カナダ、ラテンアメリカで第4四半期に開始される予定で、3回目の試験はアジア太平洋やヨーロッパなどより広い地域を対象とする。
ニューモラはベンチャーキャピタル会社Arch Venture Partnersの支援を受けて2019年に設立され、NMRAというシンボルでナスダックに株式を上場する予定だ。
アムジェンは2021年にもニューモラに1億ドルを投資し、アムジェンの神経変性疾患治療用のいくつかの治験薬を世界中で開発・販売する権利をニューモラに与えた。
JPモルガン・チェースとバンク・オブ・アメリカが今回の売り出しの主幹事となる。
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