東京がチップへの介入を強化する中、日本のファンドがJSR買収に注目

サム・ナッシー、ティム・ケリー著

[東京 2日 ロイター] – 半導体材料メーカーJSRの取締役会は月曜日に会合を開き、日本のチップ産業強化に向けた取り組みの加速を示す政府支援ファンドによる数十億ドル規模の買収の可能性について話し合う予定だ。

JSRの時価総額は金曜日の市場終了時点で6770億円(47億3000万ドル)だった。 世界的な半導体メーカー向けのフォトレジストメーカーである同社が土曜日、強力な商務省が監督する日本投資公社(JIC)による買収を検討していると発表したことを受けて、月曜日の同社株は買い注文が殺到して取引されなかった。

JICによる買収は、材料と装置の分野で優位性があるものの、ここ数十年で全体的な市場シェアを失っているチップ産業を後押しするための日本による一連のますます積極的な動きの最新のものとなる。

JSR は、ウェーハにパターンを転写するために使用される感光性化学薬品であるフォトレジストの大手サプライヤーです。

調査会社オムディアの杉山和博氏は「中国などがこの技術をまだ開発していないため、日本は独占状態にある」と述べた。 「日本政府は機密技術の海外流出を阻止する措置を講じている可能性が高い。」

JSR の地元同業者には、東京応化工業、信越化学工業、住友化学が含まれます。 このニュースを受けて東京応化の株価は15%上昇した。

日本経済新聞の報道によると、JICはJSR買収に約1兆円を投じ、新会社に5000億円を投じて買収し、みずほ銀行から4000億円を借入する予定だという。

産業省当局者によると、JSRは支援の可能性についてJICに打診した。

同社は研究開発に多額の投資を行い、需要の増加に応じて機能を拡張する必要があると、メディアと話す権限がないため匿名を条件に同関係者は述べた。

中国と米国の緊張が高まる中、世界各国は国防、エレクトロニクス、自動車産業の機能に不可欠な半導体の供給管理の強化に苦戦している。

「JICはここから始まる。もし彼らがそこで終わるとしたら、私は少し驚くだろう」とQuidity AdvisorsのTravis Lundy氏はSmartkarmaに関するメモに書いている。

日本には、苦境に立たされている産業界を救済するために介入してきた長く複雑な実績があるが、既にリストラを経て利益を上げている企業を民営化するという決定は、行き過ぎの可能性があるとして批判される危険にさらされている。

政府支援の合成ゴムメーカーとして1957年に設立されたJSRは、3月期の売上高が20%増の4089億円だったが、営業利益は33%減の294億円だった。

日本企業としては異例なことに外国生まれの最高経営責任者(CEO)を擁するJSRの株価は年初から25%上昇した。 物言う投資家のバリューアクト・キャピタルは大株主であり、取締役会に役員も所属している。

(1ドル=143.2600円)

(取材:サム・ナッシー、ティム・ケリー、浦中美穂、編集:ジェイミー・フリード)

Sada Kazuhiro

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